ASEANの大富豪・大企業の成功要因を考察。華僑・家族経営・政権人脈・再投資。

アジアで仕事をしていると、日本では考えられない程のリッチにゴロゴロ出逢います。

中でも、経済誌Forbes誌 アジア国別の富豪ランキングにランクインされるような、超富裕層の個人資産額は圧倒的です。一般市民レベルでも、何故か日本人は未だにアジア諸国と人々と比較し、経済的に優位に立っている感覚が忘れられないようですが…。

現在、一人あたりの名目GDP(per capita GDP)はUS$38,883で世界22位です(2016年ベース)。アジアの括りで見た場合、1位はUS$52,961(世界10位)のシンガポールが断トツで、US$43,561(世界16位)で香港が続き、金融立国として外資誘致に成功し、人口が少ない国が目出ちます。※IMFベース2016年データ   つまり、我が国日本は一人あたりのGDPでは現在アジアで第3位というポジションです。

一方で、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイなどは日本と比べた場合、一人あたりの名目GDPは何十分の一の数字しかありません。しかし、これらアジア新興国の勢いは凄まじく、中間層が少ない代わりに成功したスーパーリッチが無数にいます。

今回はアジア(特にASEAN)諸国の成功者・事業家達の4つの特徴にフォーカスします。

※昨今のITスタートアップ企業の例は除いています。

 

1. 華僑

ASEAN諸国の経済は華僑(Overseas Chinese)によって支配されている、と言っても過言でないでしょう。日本はドメスティック且つ他のアジア人に対して排他的な歴史を持つので、華僑の活躍は目に触れる機会が少ないです。しかし、フォーブスランキングの上位に目をやれば、その存在感は群を抜いています。

▶Asia’s Richest Families 2017(Forbes)

アジアの華僑の多くは中国の福建省、広東省出身が多く、成功した華僑は自身や両親、祖父母の世代にフロンティアを求めてASEANに進出した経緯があります。概ね、裕福では無かった人が多いです。がゆえに、当時のバイタリティは凄まじいものはあったはずです。

そして、各地へ散った華僑は、その当時はマイノリティながらも強い同郷意識のもと、コミュニティを形成していきました。家族と友人(仲間)をとことん大切にするそのカルチャーは特別な団結力を生み、現代にもその力を増して引き継がれています。

例えば、微笑の国タイでは経済に目をやれば、華僑の活躍が目出ちます。タイの場合、華僑は現地に同化している傾向が強いので中国人意識より、タイ人意識が強い傾向にあると言えるでしょう。主に2種類に分かれ、従来通商が得意な”潮州人”と従来移民傾向が強い”客家人”の2種類です。タイの第31代首相 タクシン・チナワット(Thaksin Shinawatra)は客家人で有名な華僑です。彼は政治家としてだけではなく、警察官僚の傍ら、シルク・ビジネスから始め、携帯電話会社AISを創業し大成功した起業家です。

 

2. 不動産・株式・事業に再投資

アジアの富豪・事業家は、一時の利益や財産に満足することなく、積極的に再投資しています。そのポートフォリオは、資産形成で大きなインパクトをもたらす不動産、株式、そして事業への再投資です。

例えば、香港系の富豪は文化大革命(1966-1976)で地下が下がった時に、不動産を買いあさり、後に市場が回復したところで不動産開発を行い巨万の富を得ています。また、フィリピンの麻薬王?と囁かれるピーター・リム(Peter Lim)氏は事業で稼いだ資金をスタートアップ株で投資し、IPOで大儲けしています。

そうして儲けた資金を更に、M&Aを通じて別事業に投資をすることで、多角化(コングロマリット化)に成功した企業が多く見られます。各国の大手企業も株式比率をよく見てみると、意外なことに誰もが知ってる大手企業同士が同グループだったというケースが多くあります。

多角化企業の代表例としてタイの、フォーブス第一位・純資産額1.7兆を誇る財閥、CPグループ(Charoen Pokphand Group Company)をあげます。この会社も例に漏れず、華僑タイ人の ダニン・チュンワン(Dhanin Chearavanont)が祖業の華僑系企業です。CP社はCPボカパンというアグリビジネスの雄を育てた後、多角化を推進し現在では…通信会社True、自動車SAICモーターCP、生保ピンアン生命、日本の明治との合弁会社CPメイジ、その他セブンイレブンのFC事業、不動産開発、卸売チェーンサイアム・マクロ…など枚挙にいとまがありません。

CP社は2014年に伊藤忠商事とCPポカパンの対等提携で話題になりました。その後、CP・伊藤忠は共同で、中国のジャイアントコングロマリットとのシティック(CITIC)の株式20%を取得しました。

 

3. 豊富な人脈・時の政権との蜜月

フォーブス上位の成功者の多くがその事業基盤を築いたのは、第二次世界大戦から戦後20年の時代です。当時、彼等は各国の時の政権中枢を蜜月関係にあり、その恩恵に預かっています。

例えば、マレーシアでカジノと遊園地事業で有名なゲンティン(Genting)の祖業した中華系の賭博王リム・ゴードン氏がこのケースに該当します。彼は政府と結託し、カジノ収益を政府が定める成長分野に積極的に再投資することで、カジノライセンスの運営権を独占しました。

 

4. ファミリービジネス

アジアの超大企業は、2であげた通りコングロマリット型展開で、各事業を祖業者ファミリーが支配しています。

その参加の企業の中には、株式上場を果たしているものも少なくありません。上場を果たしキャピタルゲインを得た後も、一族の資産管理会社が過半数の議決権を握り続けています。また、上場後も当然ながら当該企業も旧態依然としてファミリー・ビジネスとして運営されていきます。

祖業者の引退の際は、勿論その子供に継承されていきます。日本のような叩き上げのサラリーマン社長や、欧米のようなMBAを取得したプロ経営者らが外部から入ってきて、TOPにまで登り詰めるケースは殆どありません。それが故に、継承の際に親族で骨肉の争いになり、お家騒動にまで発展することもしばしば…。

有名なファミリー大企業と言えば、シンガポールとマレーシアの大財閥ホンリョン・グループ(Hong Leong)です。

ホンリョングループはシンガポールで創設され発展を遂げた華僑系コングロマリットです。創業者のクエック・ホンプン(Quek Hong Png)氏は、不動産開発を主にホテル、金融、貿易と幅広い事業を展開し、現在では12社の上場会社を含むグループ会社300社を傘下におさめています。

そして、ホンプン氏はシンガポールがマレーシアから独立する際に、その甥クエック・レンチャン(Quek Leng Chan)氏をマレーシアに派遣したことで、ホンリョン・バンク(Hong Leong Bank)を中核としたマレーシア・ホンリョン・グループが財閥として君臨しています。

 

まとめ

日本からも地理的にも、ほど近い東南アジア10か国から成るASEAN。

人口はインドネシア(2.5億)、フィリピン(1.1億)、タイ(0.7億)など特定地域に偏在し、国家間・国内で大きな所得格差が存在し、インフラの整備状況なども歴然とした差があります。各国、消費の担い手中間層が大きく育ってきていますが、日本と比べるとまだまだの印象…

 

なんて思っていると本当に危ないです。

 

シンガポールやブルネイなど豊かな国は別として、マレーシアのクアラルンプール、タイのバンコク、ベトナムのホーチミン、フィリピンのマニラ…これらの経済都市はオールドリッチ、ニューリッチがとにかく沢山いてバブリーな印象を受けます。確かに安定感は日本に劣りますが、未来に向かうエネルギーに満ちた街の雰囲気には圧倒されます。

そして富裕層ではない中間層でさえ、本当にバブリーな人が多いです。

ファミリー・ビジネスを引き継いだり、アントレプレナーシップを持って起業するのは勿論、企業勤めの傍ら副業で潤沢なキャッシュを作っている人も多く見かけます。

 

とにかくバイタリティが日本人のそれを遥かに凌駕しています。

最早、アジアにおける日本人の既得権益なんて殆ど存在しません。

 

昨今、特にベトナムの経済都市ホーチミンのイケイケドンドンムードには本当に圧倒されます。

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