スクンビット通りからタクシーを飛ばして15分ほど。バンコクで№1の呼声が高い、創業50年のパッタイの名店「ティップサマイ(Phad Thai Thip Samai) (ผัดไท ทิพย์สมัย)」に行ってきました。
結論ですが、味は勿論超美味しいです!でも、味の解説や、食レポは他のタイブロガーの皆さんが多く書いていますので、私はあえてプチビジネスの視点でこのお店の素晴らしさを紹介します。
ティップサマイ THIPSAMAI

平日の20:00頃に男性4名で訪問しましたが、超行列で2,30人が列をなしていました。待つのは勘弁と思いお店を変えようかと思ったのですが、想像以上に回転率が良いのです。待つこと10分ほどであっちゅーまに入店することが出来ました。
ティップサマイをプチ経営的視点で語る
#ポイント1. 一組15~20分程度の高速回転
パッタイは焼きそば的な料理なんで、とにかく調理がシンプル。そして、各工程が細かく分業されていて、スタッフの数もかなり多いので、あっちゅーまに完成します。注文して5分程度でひ1皿が席に届きます。
パッタイに並ぶ看板?のオレンジジュースは並んでいる間に、店外に設置されている大型のクーラーBOXから、セルフで取って席に持っていくスタイルです。そして、このオレンジジュースは粒入りで濃厚です。伊予柑の味に似ています。よく露店で10B程度で販売されているものは味が全然違います。
そして、アルコール類は一切置いていません。ちょっとシンハビールを飲みながらパッタイに舌鼓を打つ…なんて許されないのです。アルコールが無いことで、利用客の回転率を一定にキープすることができます。

#ポイント2. 魅せる調理場で客の期待値を上げる
厨房は店内奥ではなく、あえて外に設置されています。比較的人通りが少ない道路に面しているので、この活気ついた調理場が通行人への大きなPRにもなります。そして、人気店が故に、待たされる利用客の心理としては、期待値が上がります。

#ポイント3. パッタイに特化し、他のメニューは置かない
パッタイを食べたら、他のタイ料理も食べたくのが観光客の心理です。しかし、ティップサマイはパッタイ以外のメニューは一切置いていません。あえて、パッタイの専門店とに特化しています。パッタイの種類も実際、4種類しかなくどれも大体似たようなもんです。
また、原価が安くて作るのが簡単なパッタイのみに特化する事で、原価率や作業工程の一元化など諸所の面で利益率が向上します。

#ポイント5. 表彰状、雑誌掲載記録など飾って名店アピール
高級名門タイ料理店であれば、訪問すればお店の格を体感できます。しかし、ティップサマイのような低価格帯の専門店はお店の伝統や格や名店ぶりをアピールするには口コミが有効です。しかし、外国人相手では中々伝わりにくいのも事実。
そんな中、ティップサマイは分かりやすい表彰状、有名人の来店写真、雑誌掲載などがを店内ところ狭しと飾って、アピールしまくっています。外国人観光客がメインターゲットですので、視覚的に超有効です。なんだか良く分からないけれど、相対評価が高い事が実感できます。
この辺はラーメン店のビジネスモデルと似ていますね。


感想・あとがき
訪タイの際は確実に行くべきタイ料理屋さんの一つでしょう。パッタイはシンプルな料理がゆえに、レストランで食べようが、露天で食べようが、味のクオリティのばらつきがかなり大きいです。しかし、ティップサマイのパッタイは絶品です。カジュアルだけど、どことなく上品なパッタイでした。
いくら原価率が低いとは言え、客単価が中程度で固定費がかかるレストラン型のパッタイ屋さんが生き残る道は、回転率が命です。1966年創業の大衆タイ料理の定番、パッタイ専門店「ティップサマイ」は50年の伝統と確かな味だけじゃなく、その経営ノウハウも素晴らしかったです。
夜中のカオサン通りの露店のパッタイも、独特の臭みや食感があって忘れられない味ですのでおすすめです。衛生面は不安が残りますけど。
▪️参照元はこちら
お店の情報はこちらのサイト・ブログに詳しく載っていますので割愛します。
- 激ウマタイ食堂:ティップサマイ|バンコクでもっとも長い行列が出来る店か!?
- バンコクナビ:パッタイ ティップサマイ
- eatingthaifood.com:Pad Thai Thip Samai – Legendary Pad Thai Noodles in Bangkok(英語)