ベトナム進出における最初の関門、不動産契約が完了し入居することが出来ました。
縁あって、7区の素敵なペントハウスに住居兼オフィスを構えることに成功しました。そんな僕が、現地のローカル不動産会社選び、内見、契約、入居までの全貌を自身の体験を交えて紹介します。
もくじ
STEP1 信頼できる不動産会社探し
ホーチミンには日系の不動産会社も沢山進出していますが、主には駐在員などをターゲットにしている事、日本と同様にコミッション(手数料)が発生する事などから、個人的にはローカルをおすすめします。ローカルの不動産会社はオーナーから仲介手数料を貰うので、借り主が支払う必要はありません。ですので、仲介手数料のコストカットしたい場合は、ローカル会社を使う事をおすすめします。
一方、ローカルはローカルで、ホーチミン全外をカバーしておらず、各エリア毎の市場だけをカバーしているケースが多く広域で依頼できないこともしばしば。当然、英語でのコミュニケーションが前提で、英語が苦手な人は難易度が高くなります。そして、最大の難点は一見で行くと、きちんと対応してくれない場合が多いです。ベトナムは特にコネクションが大切なので、一見で行くより紹介を受けて行ったほうが安心感もサービスの質も高いです
僕の場合は、シンガポールでディベロッパーをしている友人からの紹介のおかげで、7区をメインに取り扱う素晴らしいエージェントに出逢うことができました。日本からネットに写真掲載をしているローカルの会社にも連絡を取りましたが、こちらが電話しない限りメールの返信すらありませんでした。
STEP2 物件の希望条件のすり合わせ
より良い物件に出逢うには、家賃や場所などの定量的情報は勿論ですが、自分のイメージ=ライフスタイルなどの定性的情報をどれだけエージェントと共有できるかどうかが鍵です。僕は日本にいる時点から、ベトナムで探して貰えるように、細かく条件を指定し写真と一緒に図解したリクエスト資料を作り要件要望を細かく伝えていました。今回の僕達の要望は、オフィスと住居の2つの目的でオシャレで便利な場所にある物件を予算内で探すことでした。
SETP3 ひたすら内見しまくる
よい不動産会社を見つけたら、いざ内見へ。ベトナムの空き物件は個人オーナーが管理している場合が多いので、まずエージェントがオーナーに内見依頼を入れてスケジュールを立てて、当日はオーナーが立ち会う場合も多いです。また、必ず不動産会社が提携している更にローカルのスタッフも参加します。
不動産会社から近い物件だとバイクで連れて行ってくれたりしますが、基本はタクシーでの移動です。エージェントが来れない時は、UBERを手配して滞在ホテル⇒物件1⇒物件2⇒滞在ホテルなんて送り迎えをしてくれたケースもありました。8月の視察の時から数えると、ヴィラ、一軒家、コンドミニアム、サービスアパートメント、アパートメント、そしてペントハウスなど多種多様な物件を10件以上の内見に行きました。
STEP4 家賃・条件の交渉
家賃交渉は意外と可能なんです!
良い物件だけど家賃が予算より高い…なんて場合は、まずは家賃の交渉です。ベトナムの不動産はエージェントを通して、家賃交渉が出来る場合が多いです。今回のケースでは、奇跡的にびっくりする位家賃を下げることに成功しました。その引き下げ額は500USD/月を超えます。
家具家電を無料でつけて貰いましょう!
また、家具や家電など、新たに買い足す必要があるものを持ち主にサービスでつけてもらうなどの交渉方法もあります。物価が安いベトナムでも、家具や家電の価格は日本とさほど変わりません。家賃を下げることはオーナーサイドにデメリットしかないですが、所有物件に家具家電を入れることは資産になります。
今回の借りた物件は、幸いにもデフォルトで殆どの家具や家電は揃っていましたが、それでも初期費用を抑えるべく交渉に挑みました。交渉の結果..冷蔵庫1台(165L 新品)、.薄型TV2台(一台新品)、エアコン一台(新品)、扇風機、ベッドマットレス3台(キング1台、クイーン2台)、固定電話2台を無料でゲットすることが出来ました。因みに、TV一台、扇風機、電話2台は不動産会社のオフィスから持ち出してくれました。結果的に諸々手に入れた家具家電の総額は30万円ほどです。実質、自分達で買った家具家電は、シングルベッドマットレス2台、枕シーツ類、キッチン用具一式程度で済みました
どれだけサービスでつくのかは物件次第、オーナー次第です。過去見た物件もまちまちで、殆ど何もない物件、個室のベッドフレームとクローゼットだけのどの物件にも、最低限の照明、一部エアコン、洗濯機、ベッドフレーム、クローゼットは設置済でした。しかし、エアコンは全室ついていなかったり、ついているものが古くで汚いなど、その差は大きなばらつきがあります。
STEP5 契約と支払い
物件・条件ともに納得したら、契約です。ベトナムでは正式に賃貸契約書を結ぶかどうかは物件によって異なります。僕達は会社登記できる物件を選んでいるので、勿論契約書が存在しています。日本並にきちんと書かれた契約書です。一方で、前家賃だけいれてパスポート見せて契約完了なんて物件もあります。
僕らの場合は、個人の居住利用と会社のオフィス利用を兼ねての特殊な契約です。ベトナムでは登記可能な物件とそうではない物件が存在しているので、会社登記が可能な物件なのかどうか細心の注意を払いました。そして、今はまだ会社登記自体が済んでいないので、まずが会社ではなく自分とパートナーと2人の個人名で賃貸契約を結びました。Party Aがオーナー貸主、Party Bが我々借り主、そしてParty Cが不動産会社となっており、それぞれが空欄に必要事項を入れて、サインをして完了します。
登記が完了した時点で、個人から会社契約へ変更するので、今時点で法人契約の契約書も貰って内容を確認しました。会社契約にすると経費扱いできるようになりますが、ベトナムでレッドインボイスを発行する場合は、家賃に加えて毎月の賃料の11%が加算されるので要注意です。
支払いはキャッシュか銀行振込
ベトナムの一般的な不動産賃貸契約は、2ヶ月のデポジットと初月家賃の合計3ヶ月が通例です。今回は2ヶ月分のデポジットと2ヶ月分の前家賃の合計4ヶ月分を支払いました。支払い方法は、不動産会社へ直接現金か銀行振込かでベトナムドンで支払います。僕達は約50万円に相当する1億2000万ベトナムドンをキャッシュで支払いました。
外国人は身辺調査?
不動産会社はオーナーと借り主をマッチングさせた後、管理費を貰い続けます。特に外国人に貸す際にはトラブルを回避する上でも、どんな人物なのかをInvestigationする場合もあります。
自分たちの場合は、通常は調査を行うが今回は信頼できる人物からの紹介だったので安心して省略したとのことでした。こちらも、事前の送付資料に、会社の紹介、居住者の紹介、事業の紹介など簡単に盛り込んでおきました。
STEP7 清掃、家具家電の設置
契約が完了したら、清掃が入り、ベットマットレス、エアコンや洗濯機など設置済み家電の動作チェックが隅々まで入ります。
清掃、鍵の交換、エアコン設置、ブラインド設置、冷蔵庫設置、ベッドフレームの組み立て、インターネットの開通など、1週間ほど目まぐるしく不動産会社指定の業者が出入りしていました。
STEP8 入居

通常はSTEP6の準備を経ての入居ですが、僕達は早く入りたいのと最低限の家具家電がついていた事もあり、お願いして無理に先に入居しました。
今回のスケジュール総括

オフィス兼住居の開設まで合計13日かかりました!
- 9月28日 ベトナム到着。直ぐに紹介を受けた不動産会社T社へ訪問。7区の5物件を内見。
- 9月29日 ネット経由で見つけた別の不動産会社I社を使って、2区の2物件を内見。
- 9月30日 Y社へ再訪問し、契約する旨を伝える。ここにきて月の共益費が100USDだと発覚。無料設置の家具家電の交渉。契約書を貰って持ち帰り細かく内容をチェック。
- 10月1日 Y社へ行き、正式に賃貸契約する。当日入居は無理と言われ、近くの仮物件(2日で20USD)をあてがってもらう。入居に向けて買い物。
- 10月2日 仮物件で過ごす。周辺環境チェック。
- 10月3日 朝から清掃業者など数社が物件に入る。夕方5時頃準備が出来て鍵を貰い晴れて入居。でも問題山積….
- 10月4日 冷蔵庫、TVなど家電が届く。昨日に引き続き清掃が続く。Wif工事開始するも、高速Wifiが開通していない事が発覚、長丁場に…
- 10月5日 特に進捗なし
- 10月6日 エアコン修理。トイレが流れなくなる…
- 10月7日 トイレ修理、Wifi工事するも開通できず来週へ持ち越し。キッチン家電や食器の購入。
- 10月9日 シャワールームの排水口がつまり、外まで水浸しに…
- 10月10日 ネット工事完了し、遂にWifiが開通。排水口の修理完了。ベットマットレス2つ買い足して終了!